「温泉旅行に行くのに、生理と被りそう…」そんな時は生理を早めて、大切な旅行やイベントを楽しみたいと思いませんか?
こちらの記事では、さまざまな「生理を早める」とウワサされている方法について、本当に効果があるのか検証!
また、現役産婦人科医が最も効果的とおすすめする「ピルの服用」についても詳しく解説!
ピルなら、高い確率で生理日を変更することができますよ。ピルで生理を早める仕組みや、副作用についても詳しくお伝えしていきます。
この記事を読み終えていただければ、旅行やイベントに合わせて生理を早めることが可能です!
生理を早める方法を実践し、せっかくのイベントや旅行を目一杯楽しんでくださいね。
・生理を早める方法は?…最も効果的な「ピルの服用」がおすすめ!
・ピルに副作用はある?…副作用の可能性は低く、数日で収まるケースが多い
・何日くらい生理を早められる?…ピルなら「最長で7~10日」の移動が可能!
生理を早める方法10選!効果的な方法は「ピル」のみ
生理を早めると噂されている方法には、どんな方法があるのか見ていきましょう。こちらでは、10個の方法をご紹介します。
1.ピルを服用する
2. 食べ物を食べる
3. シャワーで温める
4. 生理が来るように念じる
5. ツボ押しをする
6. 市販薬を飲む
7. アロママッサージをする
8. 水分や飲み物を摂る
9. ジャンプをする
10. ストレッチをする
「生理を早める」と言われている方法の中には効果が医学的に実証されていないものも含まれています。
医学的根拠がないものがないものを試していると、大切なイベントに間に合わない可能性も!
ここからは「医学的に生理を早める効果が実証されているピル」と、その他の「生理を早める効果が期待できない方法」について理由を解説していきます。
1.ピルを服用する
生理を早める方法の中で、成功率が高いのは「ピルの服用」です。「どうしても生理日を早めたい!」と思っているなら、ピルで生理を早める方法がおすすめ!
ピルには、女性ホルモンが配合されており、服用することで女性ホルモンを体内に取り込みます。
女性ホルモンを体内に取り込むと、女性ホルモンが充分に分泌されていると脳が感知。女性ホルモンの分泌が行われなくなるため、卵子も育たなくなります。
妊娠しているのと同じ状態になることから、ピル服用中は生理が来ません。そして、予定に合わせてピルの服用を中止し、女性ホルモンを低下させると生理が始まるという仕組みです。
この仕組みを利用して、イベント前に人工的に生理を発生させることで、生理を早めることができるのです。
生理を早めたい場合には、産婦人科でも「ピルによる生理日移動」が推奨されています!生理を早める方法としては、まずピルの服用を検討しましょう。
参照元:ジャスミンレディースクリニック

2. 食べ物を食べる
「特定の食べ物を食べることで、生理日を早めることができる!」という話を耳にすることがあります。
「チョコレート」や「豆乳」が良いと、掲載されているメディアを見かけることも少なくありません。
しかし、「特定の食べ物を食べて生理周期が変わる」という、医学的な根拠はありません!生理を早めるという効果は薄いと言えます。
ただし、ホルモンバランスを整えたり、月経痛を軽減したりする効果がある食べ物はあります。
ホルモンバランスの乱れは、月経周期の乱れにも繋がり、生理日の予測もしにくくなります。バランスの良い食事を心がけ、月経周期の安定を行いましょう!
「大豆」「納豆」「味噌」「ザクロ」・・・ホルモンバランスを整える効果があるビタミンBやEを多く含む
参照元:ゆかりレディースクリニック
3. シャワーで温める
シャワーで温めると、生理が早く終わるといわれています。しかし、それは生理自体が、早く終わるのではありません。
シャワーで温めることで、スッキリしたような気はしますが、生理を早めるという医学的な根拠はありません。
ただし、シャワーで温めることで、生理痛の軽減に繋がる可能性はあります。生理痛は冷えによって起こる場合もありますので、身体を温めることは有効です。
生理痛を和らげるためには、シャワーで温めるのも良いですが、できれば湯船に浸かるようにするのがおすすめです。
参照元:よよぎ女性診療所
4. 生理が来るように念じる
「早く生理が来ますように!」と強く念じると、生理を早めることができるという話も耳にします。
おまじないのようなもので、「自己暗示をかける方法」や「マトリョーシカを使用する方法」など、さまざまなおまじない方法が紹介されている記事があります。
しかし、あくまで「おまじない」なので、信憑性は低く、医学的な証明はされていません!
「面白そうだからやってみる!」「気持ちを楽にするためにやってみる!」というのは、ありかもしれませんが、大切な予定がある際には、おすすめできないと言えます。
5. ツボ押しをする
「生理を早めるなら、ここのツボを押すと良いらしいよ!」というウワサもあります。
ツボ押しは、中国から伝わった東洋医学のひとつです。東洋医学では、細胞や臓器は全て繋がっているという考えなので、特定のツボを刺激することで不調を改善します。
生理痛や生理前のイライラなど不調を改善する方法として以下があります。
・照海生・・・理痛・生理不順に効くツボ
ただし、ツボ押しで生理を早めるという証明はされていません。
「特定の原因がない症状」や「自然治癒力を高めたい場合」に使われる方法なので、「生理を早める」場合には確実性がないため、おすすめできません。
6. 市販薬を飲む
現在、日本国内では生理を早める市販薬は販売されていません。
市販薬で生理を早めるものはないか検索をすると、「ピルを購入できる通販サイト」が出てきます。
通販サイトでは、「通販という形なら、海外の医薬品を個人輸入できる。」と記載されています。
しかし、日本でピルは市販薬ではなく、「医師からの処方箋がないと購入できない薬(医療用医薬品)」に分類されています。
ドラックストアでの購入もできませんし、個人輸入の通販での購入も本来はできません。もちろん調剤薬局でも、医師の処方箋がない限り、販売してもらうことはできません。
ネット通販でのピルの購入は偽物の可能性もあり、危険です!ピルを購入する際は、産婦人科を受診し、医師に処方してもらいましょう。

7. アロママッサージをする
アロママッサージは、受けることで「血液の流れ」や「リンパ液の流れ」を促進してくれるため、生理が早まると勘違いしている方もいます。
生理は、女性ホルモンの分泌が低下して起こるものです。血液の流れが良くなったからといって、生理が早く来るとは言えません。
ただし、アロマオイル(精油)には、「ホルモンバランスの調整作用」や「生理痛を和らげてくれる作用」といった効能がうたわれているものもあります。
アロマのリラックス効果は高いので、生理前のイライラやストレスの緩和目的で、生活に取り入れてみるのはおすすめです。
8. 水分や飲み物を摂る
「生理前にはむくみやすくなって、その後に生理が来るから」と、水分や飲み物をたくさん摂っても生理を早めることはできません。
生理前にむくみやすくなるのは、「黄体ホルモン」によるものです。黄体ホルモンには、妊娠に向けて水分や栄養を溜め込む特徴があります。
生理前には、この黄体ホルモンの分泌が活発になるため、むくみやすくなるというわけです。
水分や飲み物を無理に飲み、むくませたからといって、生理が来るものではないので注意しましょう。
参照元:ミッドタウンクリニック名駅
9. ジャンプをする
ジャンプをしても、生理を早めることはできません。生理中にジャンプすることで、生理が早く終わるという方もいますが、こちらも医学的根拠がない間違った情報です。
生理は、子宮内膜(受精卵が着床するために厚くなる膜)が剥がれ落ちて起きますが、ジャンプしたからといって剥がれるものではありません。
子宮内膜は、妊娠が起きなかった場合に、女性ホルモンの分泌が低下することで剥がれ落ちます。
また、生理中は経血で出ることで血液と鉄分が減るため、貧血を起こしやすくなっています。
この時に激しい運動をすると、めまいやふらつきが起こる可能性もあるので注意が必要です。
10. ストレッチをする
ストレッチを行い血行が良くなっても、生理が早まることはありません。ここまでご紹介してきたように、生理には女性ホルモンが関わっています。
生理は女性ホルモンの低下により起こるものであり、血液の流れが良くなっても生理が来るわけではないのです。
ストレッチで筋肉をほぐし、血行を改善することで生理痛の緩和がみられる可能性はあります。
生理を早めるのに産婦人科医のおすすめは「ピル」を利用すること
産婦人科に「生理を早めたい。」と相談に行くと、ピルの服用を勧められます。医学的な根拠もあり、生理を早める方法の中でも、唯一効果が認められているものです。
生理を早めるピルの種類には、「低用量ピル」と「中用量ピル」があります!
初めてピルを服用する方は、ピルに関する疑問点も多いでしょう!ここからは、ピルについて詳しく解説していきます。
1. 低用量ピルを飲む|卵子を止めて月経を起こす
まず、生理のサイクルは4つに分かれていますので、見ていきましょう!
1.「卵胞期」…子宮内膜(受精卵が着床するためのベッド)が増殖する
2.「排卵期」…排卵が起こる
3.「黄体期」…黄体ホルモンの分泌が盛んになる
4.「月経期」…黄体ホルモンが低下し生理が起こる
低用量ピルには、「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲスチン)」の2種類の女性ホルモンを配合。
イベントに合わせて、生理の発生に関わる女性ホルモンを、体内に入れることで生理日を早めることができます。
生理を早める服用の仕方 | 生理が始まってから5日目までに服用を開始。最低14日以上服用した後、生理を起こしたい3~5日前に服用を中止する。 |
値段の目安 | 約2,000円~3,000円 |
買える場所 | ・産婦人科 ・オンライン診療 |
生理を早める場合は、1回前の生理が始まって5日以内にピルの服用をはじめます。
ピルの服用を開始し、女性ホルモンを取り入れることで、脳は女性ホルモンが分泌されていると思います。
女性ホルモンの分泌が充分であると判断した脳は、女性ホルモンの分泌を行わない為、卵子も育ちません。
ピルを飲み続けているうちは、黄体ホルモンが分泌され続けていると判断されるため、妊娠しているのと同じ状態となり生理も来ない仕組みです。
そこで、ピルの服用を予定に合わせて中止し、黄体ホルモンを低下させると、生理が始まります。
この仕組みを利用し、人工的に生理を起こすことで、イベント前に生理を早めることができるのです。
参照元:新さっぽろウィメンズヘルス&ビューティークリニック
参照元:吉祥寺まいにちクリニック
2. 中用量ピルを飲む|主にプラノバールを使用
中用量ピルの中でも、生理を早めるために主に使用されるのは「プラノバール」という種類です。
中用量ピルにも「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲスチン)」が配合されています。
低用量ピルに比べ、「卵胞ホルモン(エストロゲン)」の配合量が多いのが特徴です。
ホルモン配合量が多いため、低用量ピルよりも吐き気や頭痛などの副作用が強く出る可能性があります。
ただし、その分生理を早める成功率は高くなっています。高い確率で生理日をずらしたい場合は、中用量ピルを選ぶのがおすすめです!
生理を早める服用の仕方 | 生理が始まってから5日目までに服用を開始。最低10日以上服用した後、生理を起こしたい3~5日前に服用を中止する。 |
値段の目安 | 約3,000円~4,000円 |
買える場所 | ・産婦人科 ・オンライン診療 |
中用量ピルも、服用することで女性ホルモンを体内に取り入れ、脳に女性ホルモンが分泌されていると勘違いさせます。
ピル服用中は、妊娠している時と近い状態となり、生理が来ません。その後服用を中止し、ホルモンが低下したと思わせ生理を起こします。
低用量ピルと同様に、予定に合わせて早めに服用を中止し、人工的に生理を起こすことで、生理が来る時期を早めるという仕組みです。
参照元:新さっぽろウィメンズヘルス&ビューティークリニック
参照元:みどりレディースクリニック横浜
生理を早めるピルの副作用
ピルは女性ホルモンを含んでおり、服用することで体内に取り入れます。
ピル服用中は、ホルモンが充分に分泌されている状態(妊娠した時に近い状態)となるため、妊娠初期症状に似た副作用が起こることがあります。
副作用が現れない方もいますし、副作用が現れても服用開始後、数日間で収まるケースも少なくありません。
ピルの服用で現れる副作用には、以下のような症状があります。
・吐き気
・むかつき
・乳房の張り
・頭痛
・下腹部痛
・下痢
・むくみ
・体重の増加 など
注意すべき副作用としては、血栓症があります。血栓症は、血液中にできた血の塊が血管を塞いでしまって起こる疾患です。
ただし、血栓症がみられるのは、1万人に対し3~9人と低い確率です。
妊娠中や産後12週間で、血栓症を発症する確率は、1万人に対し40~65人!妊娠中や産後の方がリスクが高いと言えます。
重篤な副作用が発生しそうな場合には、そもそもピルの処方を行ってくれません。
副作用は、体が慣れるまでの一時的なものなので、安心してピルの服用をはじめてみてください!
参照元:ネオクリニック
参照元:恵比寿ガーデンプレイスクリニック
ピルでどれくらい生理を早められる?「最長で7日~10日」月経移動が可能!
ピルで生理を早めるといっても、早められる期間は決まっています。ピルで生理を早められるのは、最長で7日~10日です!
低用量ピルは、生理開始日から5日目までに服用をはじめ、最低14日以上の服用が必要です。
また、中用量ピルでも、最低10日以上服用が必要となります。服用中止後は、3~4日ほどで生理が来ます。
服用期間が短いと、生理日の移動に失敗する可能性が高くなるため、服用期間を守るようにしましょう!
参照元:メディアージュクリニック青山院
生理を早めるピルはいつまでに受診する?1つ前の生理後1週間以内に受診!
ピルで生理を早める場合、産婦人科へは、生理後1週間以内に行くようにしましょう。
生理を早める場合には、ひとつ前の生理開始から5日目までに、ピルの服用を開始する必要があります。
早く行くのに問題はないので、生理が始まるのを待たずに、来院してもかまいません。
産婦人科に行くのが遅くなればなるほど、生理日を早めることが難しくなります。生理をずらしたい日が決まったら、なるべく早めに産婦人科へ相談するようにしましょう!
参照元:メディアージュクリニック青山院
間に合わないときは中用量ピルで生理を遅らせる!
生理をずらしたい日が間近に迫っているケースや、前回の生理が既に終わってしまっている場合は、生理を遅らせるという選択肢があります。
生理を早める場合は、1ヶ月程前から飲み始める必要があります。しかし、遅らせる方法なら、生理予定日の5~7日前から飲み始めれば生理を遅らせることが可能です!
また、ピルは生理を早めるよりも、生理を遅らせる方が成功率が高くなっています。より成功率が高い方法で、生理日を移動したいなら遅らせる方法を選択してみてください。
生理予定日の4~5日前から服用開始。月経を遅らせたい日の最終日まで服用。服用中止後、2~4日後に生理が始まります。
参照元:メディアージュクリニック青山院

生理を早めたい場合はピルの服用がおすすめ!
大切な予定に向けて生理を早めるなら、「ピルの服用」が最も効果的です!産婦人科でも生理日の移動には、ピルが用いられています。
ピルには、低用量ピルと中用量ピルがあり、効果や副作用に違いがあります。どちらか迷う場合は医師に相談してみてください。ずらしたい期間や時期によって、最適なものをおすすめしてくれます!
もし産婦人科に行くのが面倒という方は、オンラインで医師に相談した上で、ピルの処方を受けられる、オンライン診療「スマルナ」を利用してみるのがおすすめ!
処方されたピルは、自宅に届きますので、病院や調剤薬局に出向く必要もありません。
生理を早める効果が高く、手軽にはじめられるピルで、大切なイベントを万全な状態で迎えましょう!