医療脱毛やシミ治療など、さまざまな美容医療の施術で使用されるヤグレーザー。
しかし「施術が痛すぎる」といった声があり、ヤグレーザーによる治療に対して不安を抱いている方も多いでしょう。
本記事ではヤグレーザーを実際に受けた方の口コミや、施術の痛みを軽減する5つの方法をご紹介します。
さらにヤグレーザーの種類や、それぞれの効果を詳しく解説しています。ヤグレーザーによる治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
ヤグレーザーがもつ4つの効果
美容医療における、ヤグレーザーの効果は下記の4つです。
- 医療脱毛効果
- シミやあざの除去
- ニキビやニキビ跡の改善
- 毛穴の引き締めや肌のタイトニング効果
また美容医療で使われるヤグレーザーは、3種類あります。
- Nd:YAG(ネオジムヤグ)レーザー:1,064nm
- KTPレーザー:532nm
- ErYAG(エルビウムヤグ)レーザー:2,940nm
ヤグレーザーが持つ効果について、使用されるレーザーの種類とあわせて解説します。
医療脱毛効果
ヤグレーザーには医療脱毛の効果があります。医療脱毛で使われるのは、Nd:YAG(ネオジムヤグ)レーザーです。
ネオジムヤグレーザーはメラニン色素に反応し毛母細胞に熱ダメージを加え、破壊することで脱毛効果を発揮します。
また毛周期にあわせて継続的な施術で、永久脱毛が期待できます。
シミやあざの除去
ヤグレーザーは、シミやあざといった色素沈着の除去にも使われます。使用するのはNd:YAG(ネオジムヤグ)レーザーや、KTPレーザーです。
メラニン色素に反応させてシミやあざの部分のみを焼き、メラニン色素を分解して除去します。
またネオジムヤグレーザーは紫外線による一般的なシミに使われ、KTPレーザーは黒や茶色といったような、あざの治療に効果があります。
ニキビやニキビ跡の改善
ヤグレーザーは、ニキビやニキビ跡の改善にも効果的です。フラクショナルレーザーの施術で使われ、ヤグレーザーの中でも波長が1番長いErYAG(エルビウムヤグ)レーザーを照射し、肌治療をおこないます。
どちらも肌にダメージを与えることで本来持っている自然治癒力を高め、肌の生まれ変わりを促進し、ニキビやニキビ跡のない美肌へと整える治療です。
毛穴の引き締めや肌のタイトニング効果
ErYAG(エルビウムヤグ)レーザーを使用した肌治療には、肌や毛穴の引き締め効果があります。上記のニキビやニキビ跡の改善と同じく、フラクショナルレーザーによる肌治療の効果です。
熱ダメージにより肌の細胞を活性化させ、肌の弾力やハリ感を高めることで、肌を引き締め毛穴が目立ちにくい肌を目指せます。
ヤグレーザー脱毛によって得られる9つの効果・メリット
ヤグレーザー脱毛により得られる効果や、メリットは9つあります。
- 濃く太い毛まで高い効果あり
- 日焼けした肌にも照射可能
- 肌が引き締まって美肌効果を狙える
- 毛穴が改善される
- あざを解消できる
- くすみや小じわが軽減できる
- シミやそばかすを消せる
- リフトアップが期待できる
- タトゥーやアートメイクを除去できる
ヤグレーザーによる脱毛以外の副次的な効果もあわせて、ひとつずつ詳しくご紹介します。
濃く太い毛まで高い効果あり
ヤグレーザーは濃く太い毛に対して、高い脱毛効果を発揮します。
さらに波長が長いため、毛根が深いメンズの髭脱毛にも効果的です。
ヤグレーザー脱毛が適している部位は、下記です。
- 男性の髭
- VIO
- 脇 など
剛毛やしぶといムダ毛で悩んでいる方は、ぜひヤグレーザーでの脱毛を検討してください。
日焼けした肌にも照射可能
ヤグレーザーは日焼けしている肌や、元から肌の色が濃い方も施術が受けられる点がメリットです。
波長の長いヤグレーザーはメラニンの吸収率が低く、肌の浅い層に存在するメラニン色素には反応しにくいといった性質があります。
そのため日焼けした肌や色素沈着のある箇所でも、火傷するリスクが低く施術が可能です。
日焼けが原因で医療脱毛を断られた場合は、ヤグレーザーを扱っているクリニックを検討してみましょう。
肌が引き締まって美肌効果を狙える
波長が長いヤグレーザーの施術では、皮膚の深い層まで熱ダメージを届けるので、肌を引き締めて美肌へ導いてくれる可能性があります。
ただしヤグレーザー脱毛は肌治療が目的ではなく、必ず美肌効果が得られるわけではないため注意しましょう。
毛穴が改善される
医療脱毛により毛がなくなるため、毛穴が目立ちにくい肌を目指せます。
とくに脇や膝など毛根による黒くポツポツした状態は、ヤグレーザー脱毛で改善が可能です。
またヤグレーザーによる肌の引き締めで、毛穴が目立ちにくくなる効果が期待できます。
あざを解消できる
ヤグレーザーがあざとして肌に残った色素沈着に反応し、脱毛とともにあざの改善が見込める場合があります。
なお医療脱毛用としてつくられたヤグレーザーのため、あざの改善効果はあくまで副次的なものです。
くすみや小じわが軽減できる
ムダ毛がなくなることで肌の色がトーンアップし、くすみの改善が可能です。
さらに顔脱毛の場合は、ベースメイクの密着度が高まり化粧ノリがよくなるため、メイクの仕上がりがよりよくなります。
またヤグレーザーによる熱ダメージが肌のターンオーバーを促進し、くすみや浅い小じわを改善してくれる可能性もあります。
シミやそばかすを消せる
ヤグレーザーはメラニンに反応し色素を分解するため、シミやそばかすが薄くなる可能性があります。
なおヤグレーザー脱毛の目的は医療脱毛で、シミやそばかすへのアプローチは2次的です。
シミやそばかすに対してしっかり効果を出したい場合は、Qスイッチヤグレーザーによるシミ治療がおすすめです。
リフトアップが期待できる
ヤグレーザーは肌の奥深くまで熱ダメージを与えるため、肌細胞を活性化させリフトアップ効果が期待できます。
真皮層の深いところまで届いて、弾力やハリの源となるコラーゲンやエラスチンの生成を促す可能性があります。
ただし、医療脱毛で使われるヤグレーザーは脱毛が目的で作られているため、リフトアップ効果は副次的です。
タトゥーやアートメイクを除去できる
ヤグレーザー脱毛とともに、タトゥーやアートメイクも同時に除去できる可能性があります。
タトゥーやアートメイクに使われている色味によっては、ヤグレーザーがその色素に反応し分解する場合があります。
ただしヤグレーザー脱毛で必ず得られる効果ではないため、タトゥーやアートメイクをきれいに除去したい場合は、専用の治療を受けるようにしましょう。
ヤグレーザー脱毛で注意するべき2つのデメリット
ヤグレーザー脱毛におけるデメリットは、下記です。
- 照射時の痛みが強い
- 施術範囲が狭い
ヤグレーザー脱毛による痛みについては、実際に脱毛を受けた方の口コミもあわせてご紹介します。
照射時の痛みが強い
ヤグレーザーは他のレーザーに比べて波長が長く、肌の奥まで届くため強い痛みを感じやすくなります。
静電気による刺激を受けたような強い痛みが特徴です。
実際にヤグレーザーで施術を受けた方の口コミは下記の通りです。
ヤグレーザーだからめちゃくちゃ痛いけど効果あるんだよな
引用元:X
ヤグレーザーのvio脱毛は、VIがむちゃくちゃ痛い!でも、麻酔クリーム代出すくらいなら我慢できるって感じかな〜。
引用元:X
やはりヤグレーザーによる脱毛は、痛みが強いといった口コミが多くみられました。
なお、はじめのうちは痛みを強く感じますが、施術を重ねて毛質が細くなっていくうちに痛みは徐々に弱まっていきます。
施術範囲が狭い
ヤグレーザーは、1回の照射範囲が狭い点がデメリットです。
ヤグレーザーは熱破壊式を採用している場合がほとんどで、高出力のレーザーを1点集中で照射するため、施術範囲が狭くなります。
照射口が小さく時間がかかってしまうため、腕や背中といった広範囲の脱毛には不向きです。
ヤグレーザー脱毛の痛みを軽減させる5つの方法
ヤグレーザーによる脱毛の痛みを軽減させる方法は、下記の通りです。
- 麻酔クリームを使用する
- 照射レベルを下げてもらう
- 生理の前後は施術を控える
- 保湿ケアを念入りにおこなう
- 自己処理では電気シェーバーを使う
施術のときにおこなえる対策はもちろん、毎日のケアとしてすぐ取り入れられるものもあるので、ぜひ実践してみてください。
麻酔クリームを使用する
ヤグレーザー脱毛の痛みが心配な方は、施術前に麻酔クリームを塗布してもらいましょう。
とくに髭やVIOなどは毛が濃くメラニンが多いため、熱ダメージが大きく痛みを強く感じやすいので、麻酔クリームの使用がおすすめです。
医療脱毛では麻酔クリームのほか、笑気麻酔を用意しているクリニックもあります。
照射レベルを下げてもらう
施術中に痛みが我慢できなくなったら、スタッフに照射のレベルを下げてもらいましょう。
脱毛効果は下がりますが、痛みを抑えて施術が受けられます。
また痛みが怖い方は低いレベルから照射してもらえるよう、あらかじめスタッフにお願いしておくのがおすすめです。痛みに慣れてきたらレベルを上げてもらうようにしてください。
生理の前後は施術を控える
痛みをなるべく避けたい女性の方は、生理前後の施術は控えてください。
生理中や生理の前後は、女性ホルモンのバランスの関係で肌が敏感になりやすく、普段よりも痛みを強く感じてしまう可能性があります。
生理中はもちろん、生理の直前・直後は避けて予約を入れるようにしましょう。
保湿ケアを念入りにおこなう
医療脱毛を受けている部位は、保湿ケアをしっかりおこなってください。
肌が乾燥している状態で医療脱毛を受けると、肌のバリア機能が弱っているため痛みを感じやすくなります。
日頃から保湿効果の高いローションやクリームを使って、肌をうるおいでしっかり満たし、肌のバリア機能を高めましょう。
自己処理では電気シェーバーを使う
医療脱毛期間中の自己処理では、肌を傷つけにくい電気シェーバーを使うようにしてください。
カミソリは肌に直接刃が当たってしまうため、目には見えない細かい傷がついてしまいがちです。
肌が傷ついた状態で施術を受けると痛みを感じやすくなるため、脱毛前の自己処理は細心の注意を払いましょう。
ヤグレーザーによる脱毛の経過や必要な回数
ヤグレーザー脱毛の照射後の状態や、必要な回数は下記の通りです。
- 照射後のダウンタイムは1~2週間程度
- 効果が得られるまでの照射回数は約3~10回
照射後のダウンタイムは1~2週間程度
ヤグレーザー脱毛を受けた後は、ダウンタイムの症状として毛穴の赤みやヒリヒリとした熱感があらわれます。
ダウンタイムは約3日後から、長くても1週間ほどで引いていくことがほとんどです。
またヤグレーザー照射によりダメージを受けた毛は、およそ2週間かけて自然と抜け落ちていきます。毛を無理やり引っ張ると、毛嚢炎といった炎症の原因になるため控えましょう。
効果が得られるまでの照射回数は約3~10回
ヤグレーザーによる医療脱毛により、毛が少なくなったといった効果が実感するには、約3~10回の施術が必要です。
効果があらわれる施術回数の目安について、照射部位別に表にまとめました。
効果実感に必要な回数 | 永久脱毛に必要な回数 | |
---|---|---|
髭 | 約5回~10回 | 約20回以上 |
VIO | 約5回 | 約10回以上 |
脇 | 約3回から5回 | 約5回以上 |
腕や脚 | 約3回から5回 | 約8回以上 |
ヤグレーザーでムダ毛のない肌を目指すには、約5~20回以上の施術が必要です。
とくに髭は毛自体が濃く根が深いため、脱毛完了までに時間がかかります。
なお施術に通う頻度は約2ヶ月から3ヶ月に1回のペースのため、最短約10ヶ月で脱毛が完了します。
ヤグレーザーと他の種類のレーザーを比較
医療脱毛に使われる主な3つのレーザーについて、比較表を作成しました。
ヤグレーザー | ダイオード レーザー | アレキサンド ライトレーザー | |
波長 | 1064nm | 810nm | 755nm |
痛みの程度 | 非常に強い | 弱い~やや強い | 強い |
産毛への効果 | 効果あり | 効果が高い | 効果は低い |
日焼け肌への照射 | 可能 | 可能 | 不可 |
それぞれの特徴について、詳しく解説します。
アレキサンドライトレーザーは日焼けした肌に照射できない
アレキサンドライトレーザーは、ヤグレーザーと比べて波長が短く、メラニン色素の吸収率が高いといった特徴があります。
そのため日焼けした肌や色素沈着がある箇所は、火傷を起こす可能性があるため照射ができません。
なおアレキサンドライトレーザーはメラニン色素が少ない産毛に対して、効果を発揮しにくいのが特徴です。
アレキサンドライトレーザーの特徴について、より深く知りたい場合は下記の記事をご覧ください。
ダイオードレーザーは痛みが少なめ
ダイオードレーザーの波長は中間の長さで幅広い毛質に対応し、メラニン色素の少ない産毛にも効果的な医療脱毛が可能です。
またダイオードレーザーには、熱破壊式より痛みが少ない蓄熱式の機器があるため、痛みを避けたい方におすすめです。
ヤグレーザーに関する4つのよくある質問
最後に、ヤグレーザーに関する4つの質問に回答します。
- ヤグレーザーの効果やメリットはなんですか?
- ヤグレーザー脱毛のデメリットはなんですか?
- ヤグレーザーとピコレーザーの違いは何ですか?
- ヤグレーザーは何回で効果がでますか?
ヤグレーザー脱毛を検討している方は、ぜひ役立ててください。
ヤグレーザーの効果やメリットはなんですか?
ヤグレーザーのメリットは、太く濃い毛や毛根が深い毛まで脱毛効果を発揮する点です。
なおヤグレーザーには、美肌効果やシミ・あざの改善、リフトアップなど副次的な効果が多くあります。
また他のレーザーでは治療が難しい、日焼けした肌の方や色素沈着のある肌にも施術可能な点もヤグレーザーの強みです。
ヤグレーザー脱毛のデメリットはなんですか?
ヤグレーザー脱毛の最大のデメリットは、照射時の痛みが強いところです。
ヤグレーザーは波長が長く、皮膚の深いところまでダメージを与えるため、強い痛みを感じやすくなります。
なお本記事では、ヤグレーザーによる医療脱毛の痛みを軽減する方法を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
またヤグレーザーは照射範囲が狭いため、背中といった広範囲の施術では時間がかかってしまう点がデメリットです。
ヤグレーザーとピコレーザーの違いは何ですか?
ヤグレーザーとピコレーザーの違いは、パルス幅(照射時間)です。
ヤグレーザーは10億分の1秒、ピコレーザーは1兆分の1秒の照射となり、ピコレーザーのほうが照射時間が短く、肌への負担が少なくなります。
なおヤグレーザーは色素がはっきりしているシミに適しており、ピコレーザーは色素薄いシミやそばかすまで効果を発揮します。
ヤグレーザーは何回で効果がでますか?
ヤグレーザーによる医療脱毛は、約3~5回で効果を得られるケースがほとんどです。
なおムダ毛をなくし永久脱毛を目指すなら、約5回~20回以上の施術が必要です。
施術箇所や毛質によって必要な回数が異なるため、詳しくはクリニックのカウンセリングで相談するのがおすすめです。
ヤグレーザーで理想の肌を目指そう
本記事では、ヤグレーザーの施術による痛みを軽減する方法についてご紹介しました。
ヤグレーザー脱毛は、静電気による刺激を受けたような強い痛みがあることがわかりました。
施術に痛みは伴いますが、肌の引き締めや毛穴の改善といった、副次的な美肌効果が見込め、メリットの多い医療脱毛です。
なおヤグレーザーでの脱毛は、施術を重ねて毛質が細く変化していくうちに、徐々に痛みを感じにくくなるため、ぜひ治療を継続しムダ毛のない肌を目指してください。
ヤグレーザー脱毛の痛みに耐えられない場合は麻酔クリームのほか、今回ご紹介した対策法を取り入れて、うまく回避しましょう。
看護師として3年半救急、CCU病棟で勤務。美容クリニックへ転職し3年目。
病院・美容クリニック勤務を通して看護師目線で読者に寄り添った執筆を行っております。
美容施術経験もあるので、自身の経験をもとに現在は美容ライターとして活動中です。
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